母子家庭は子どもの成長に影響が出る?気をつけるべき4つのポイント
執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)
最終更新日 2023年06月29日
「母子家庭が子どもに悪い影響を与えてしまうのでは?」と不安に感じる母親も多いことでしょう。
確かに、父親がいないことにショックを受け、精神的なトラブルに発展するケースもあります。
今回は母子家庭が子どもの成長に及ぼす影響について、子育てのポイントとともに解説します。
母子家庭でお子さんをお持ちの母親はぜひ参考にしてください。
母子家庭が子どもに及ぼす影響とは?
母子家庭が子どもに及ぼす影響は、以下が挙げられます。
・学力への影響
・精神的にトラブルを抱えやすい
上記の影響を考慮し、対策を打つ必要があります。
学力への影響
母子家庭は子どもの学力に影響を与える可能性があります。
具体的には親の離婚によるショックで勉強に身が入らず、学力が低下するなどのケースが挙げられるでしょう。
また、母子家庭は経済的に苦しくなる傾向があり、塾の費用を捻出できずに十分な学習ができない可能性もあります。
このように母子家庭では、子どもへの精神的な影響や経済状況から学力に影響を及ぼす可能性があります。
精神的にトラブルを抱えやすい
精神的なトラブルを抱えやすい点も、母子家庭の影響が大きい部分です。
父親に会えない寂しさ、環境変化によるストレスなどで子どもがうつ病などを発症するリスクもあります。
また、生活を支えるために母親自身も必死に働く必要があり、母子家庭は母親が精神的に疲弊しやすい環境とも言えるでしょう。
母親が忙しいことから、子どもと十分に接する時間を設けられず、子どもの精神的な発達に悪影響を及ぼす可能性もあります。
他にも、子どもが結婚に対してネガティブなイメージを持つなど、母子家庭は精神的に多くの影響を与えるので、子どもとの接し方に気をつける必要があります。
【参考情報】ひとり親家庭の抱える問題とその支援
【関連記事】メンタルが強い子、弱い子の特徴とは?折れない心を育むメンタルケア
母子家庭で育つ子どもの特徴
母子家庭で育つ子どもの特徴として、以下の4つが挙げられます。
・寂しがり屋
・自分の意見を主張できない
・我慢強い
・向上心が高い
上記の特徴を理解し、適切に子どもと関わることが大切です。
寂しがり屋
母子家庭で育つ子どもは、寂しがり屋になりやすいことが特徴です。
母子家庭では母親が日中に働かなければならず家に不在の時間が長いことから、母親と子どもの接する時間が短い傾向にあります。
こうした環境から自分で家事を行うなど自立している印象が強いですが、実際は寂しい思いを抱えて日々を過ごしています。
子どもは母親の大変さを理解しており、自分の中に欲求を溜め込んでしまうため、周りには寂しがり屋に見えないケースが多いのです。
自分の意見を主張できない
自分の意見を主張できないことも、母子家庭で育つ子どもの特徴です。
特に長男に対してみられる傾向で、妹や弟の母親代わりとなることから、兄弟を優先させるため自分の意見を主張しなくなります。
自分の意見を控える癖がつき、学校で自ら手を挙げて行動するなどの積極性を発揮しづらくなる可能性もあります。
母子家庭の場合、子どもが積極性を失わないよう普段からミュニケーションの中で、自分の意見を主張することを促した方が良いでしょう。
我慢強い
母子家庭で育つ子どもは、我慢強い特徴があります。
母子家庭では母親が家庭に不在の時間が長く、母親を頼れる機会が少なくなります。
そうなれば、「〇〇がしたい」「〇〇が欲しい」など母親に頼りたい欲求があっても叶わないケースが多く、必然的に子どもは我慢強くなるでしょう。
また、母子家庭は経済的に苦しい場合も多く、欲しいものが買えないケースもあります。
子どもはこうした状況から、母親にわがままを言わず我慢強い性格に育ちやすいです。
向上心が高い
向上心が高いことも母子家庭で育つ子どもの特徴です。
母子家庭では経済的に苦しい状況も多く、周囲の子どもと比べ欲しいものが手に入りにくいなど苦労する場面が多くなります。
また、自分がお金を稼いで母親に楽をさせてあげたいと思う子どもも多いでしょう。
こうした状況から、子どもは少しでもいい暮らしができるようにと高い向上心を持つ傾向があります。
向上心が高いことから、将来裕福になれるよう勉強やスポーツなどを懸命に取り組むことが多いのも母子家庭で育つ子どもの特徴です。
【参考情報】母子世帯の現状と問題点
【関連記事】子どもの自己効力感を高めるには?
母子家庭で子どもを育てる4つのポイント
母子家庭で子どもを育てるポイントとして、以下の4つが挙げられます。
・子どもの気持ちに寄り添う
・幼少期は愛情をはっきり表現する
・父親の悪口は避ける
・子供の勉強や生活に関心を持つ
母子家庭で子育てに悩む母親は、上記のポイントを実践してみてください。
子どもの気持ちに寄り添う
母子家庭に限らず、子育てでは「子どもの気持ちに寄り添うこと」が大切です。
子どもは親に関心を持たれると「自分は愛されているんだ」と感じ安心できます。
子どもは嬉しいことや楽しいことだけでなく、「友達から仲間外れにされた」や「先生に怒られた」など辛いことや悲しいこともたくさん経験します。
そんな時に、子供の気持ちに寄り添えれば、親からの愛情を感じられ精神的に立ち直りやすくなるでしょう。
子どもの気持ちに寄り添い接することで、子どもは前向きに行動でき、精神的なトラブルを起こしにくくなります。
幼少期は愛情をはっきり表現する
子どもが幼少期の場合は、はっきりと愛情を表現してあげることが大切です。
具体的にはハグしてあげたり、「好きだよ」など直接愛情を伝えたりするのが良いでしょう。
幼少期は相手の話を理解して自分の中に落とし込むのが難しい時期でもあります。
抱きしめるなどの直接的な愛情表現であれば、幼少期の子どもにも愛情が伝わりやすく、子どもは精神的に安定するでしょう。
愛情を多く受けることで人生にプラスのイメージを持てれば、後の人生も前向きに捉えやすく失敗があっても立ち直りやすい子どもに育ちます。
母子家庭の場合、母親が子どもに接する時間は短くなりがちですが、少ない時間でも愛情を上手く伝えられるよう工夫しましょう。
父親の悪口は避ける
子どもがいる場で父親の悪口をいうことは避けた方が良いでしょう。
別れた夫に不満があっても、子どもにとっては大切な父親です。
子どもの前で父親の悪口を言えば、子どもの心にダメージを与えてしまい、精神的に不安定となってしまいます。
また、子どもが気を遣い父親の話題を出さないようになり、精神的なストレスも大きくなるでしょう。
父親の悪口は子どもの精神衛生上よくないため、避けましょう。
子供の勉強や生活に関心を持つ
子どもの勉強や生活に関心を持つことが大切です。
母子家庭の場合、親が家庭にいない時間が多く、子どもが勉強せず友達と悪さをしやすくなるリスクがあります。
子どもに全く関わらなくなってしまうと、子どものサボり癖も強くなってしまい、学力が伸びないなどの問題も起こってしまうでしょう。
そのため、子どもの勉強や生活に関心をもち、嫌がられない程度に関わるのがおすすめです。
例えば、子どもの宿題を見てあげたり、今日学校であった良いことを聞き出したりすることが挙げられます。
子どもに関心を向けてあげることで、子どもが親の愛情を感じやすい点もメリットです。
【関連記事】子供のコミュニケーション力を高める方法
普段から意識的に子どもへ愛情を伝える
母子家庭は、母親が家庭に不在である時間が多いことから、子どもが精神的なトラブルを抱えやすい環境です。
そのため、普段から意識的に子どもへ愛情を伝えるなど、短い時間でも子どもに関心を寄せてあげましょう。
今回の内容を参考に、子どもの健全な成長を促しましょう。
幼児教室ひまわりでは、お子さまの脳を鍛える具体的な方法や難関中学に合格するための勉強法などを、オンライン講座やメールマガジンで公開しています。
もっと深く学びたいという方は、ぜひ私たちのメールマガジンにご登録ください。
この記事を読まれた方にオススメのコラム