小学生の算数、成績UPのコツは?効果的な5つの復習方法を解説
執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)
最終更新日 2023年05月31日
勉強方法にはさまざまなやり方があります。
しかし、どのような方法を選択すればいいのかと悩まれる保護者の方も多いのではないでしょうか。
とくに予習と復習、どちらが効果的なのか、どのようにやらせればいいかなどは判断しにくいかもれません。
わが子の算数の成績をアップさせたいと考えているのであれば、復習に力を入れてみてはいかがでしょう。
こちらのページでは、算数の学習方法に適している「復習」について、効果や学習法などさまざまな角度から解説します。
算数を得意にするには復習が大切
「うちの子、算数の成績があまりよくないんです」
このような相談を保護者から受けた場合、私だけでなく当教室の講師たちは、口を揃えて「復習を頑張りましょう」とお伝えすることでしょう。
算数の成績アップを目指すのであれば、難しい問題にどんどん挑戦していくほうがいいと思うかもしれませんが、実は基礎固め・積み重ねができる「復習」こそが算数の成績アップへとつながるのです。
なぜ算数の学習に復習が効果的なのか、そこからお話していきましょう。
算数が苦手な子どもの特徴
算数が苦手な子どもの特徴には、計算力・理解・復習の3つの不足があげられます。
これらの不足を補うためには、毎日しっかりと復習をおこない、計算力の向上や理解力アップ、学んだことの定着を目指していかなくてはなりません。
まずは毎日数分の復習タイムを設けることからはじめてみましょう。
予習と復習それぞれの目的
予習とは、事前に学習をしておくことで、授業の理解度を高めます。
授業より前に理解できるところと理解できないところを洗い出しておけるため、効率よく学習が勧められます。
復習とは、学んだ知識の理解度を深め、知識の定着をはかるものです。
再度学びなおすことで、覚えていなかったことや理解度が低かった部分を洗い出し、補いながらさらに定着させていきます。
科目ごとに予習・復習をうまく使い分ける
復習が効果的な科目は、算数と漢字の練習です。
予習が効果的な科目は英語と国語(漢字を除く)です。
予習の段階で読みや意味がわからない単語などを確認しておけば、途中でつまずくことなくスムーズに授業に参加できるでしょう。
このように、科目によって予習と復習をうまく使いわければ効率よく学習が進められます。
【関連記事】小学生の算数の勉強法・・・まずこれから始めよう!
算数が得意な子になるための5つの復習方法
算数の成績アップを目指し、どのような復習方法に取り組めばいいかについて紹介します。
1.算数の復習はとにかく計算問題を解いて基礎固めを行う
2.学校の授業内容を振り返り、理解できていない部分を見つける
3.プリントや問題集を活用する
4.過去に解いた問題を復習して理解度を深める
5.短期記憶と長期記憶を考慮した復習ルーティンで定着化を図る
これら5つの復習方法をぜひ取り入れてみてください。
1.算数の復習はとにかく計算問題を解いて基礎固めを行う
算数の復習で最も重要視したいことは「計算問題」への取り組みです。
難易度の高い問題に挑戦するよりも、基礎固めとして、基本的な加算・減算・乗算・除算の反復練習をおこないましょう。
計算力が向上していけば、1問につきかかる時間も抑えられるので、大量の問題を正確に解くスキルも備わります。
2. 学校の授業内容を振り返り、理解できていない部分を見つける
家に帰ってから教科書やノートをチェックしながら、今日の授業のなかで、理解できている部分と理解できていない部分を洗い出していきます。
このとき、理解できているかどうかが曖昧な部分もぜひ一緒に確認しておくといいでしょう。
3.プリントや問題集を活用する
算数のプリントは、学年別・内容別などでネット上にたくさん無料配布されていますので、ぜひ活用してください。
ただし、次から次へと新しいものに挑むのではなく、1つの問題に丁寧に取り組み、理解度や定着度を高めていきましょう。
4.過去に解いた問題を復習して理解度を深める
新しい問題にばかり挑戦するのではなく、過去に解いた問題に挑戦する方法も定期的に取り入れましょう。
定期的に繰り返し同じ問題に挑戦することで、本当に理解できているのか、定着しているのかがわかります。
間違えた場合は、その都度正しい解答方法を再確認することでさらなる定着を促します。
5.短期記憶と長期記憶を考慮した復習ルーティンで定着化を図る
記憶には短期記憶と、短期記憶を繰り返すことによって保持される長期記憶があります。
この2つをうまく使いながら復習ルーティンを作成しましょう。
人の記憶はおおよそ2週間程度で薄れはじめますので、2週間以内に過去の問題に再挑戦します。
また記憶の定着には5回連続で復習することも効果があると言われていますので、以下のようなルーティン復習計画をたててみてください。
キリのいいところまで学習した部分を1セットとし、1回目は10〜14日後に、2回目以降は連続して5回目まで繰り返しましょう。
10〜14日の間は学習を進め、次のセットを作成します。
これを繰り返しながら学習を進めていくと定着力がアップします。
【関連記事】計算が早くなるための5つの勉強法!計算力と暗算力を高めるコツ
算数の復習についてのよくある質問
ここからは、算数の復習に関する以下のような質問に答えていきます。
・復習の時間はどれぐらいがちょうどいい?
・復習のやり方は子どもに任せておいていい?
・どれだけ復習しても解けない問題でも解けるまでやるべき?
・復習をやりたがらない。どうすればいい?
質問の回答をチェックして、疑問の解消に役立ててください。
復習の時間はどれぐらいがちょうどいい?
復習だけに限らず、長時間の勉強は子どもにとってはココロも身体も疲弊してしまいがちです。
学校から帰ってからともなれば、疲れていて長時間集中して勉強をすることも難しいでしょう。
平日の復習タイムは10分程度にしておき、あとは他の勉強ややりたいこと・やるべきことに時間を使いましょう。
復習のやり方は子どもに任せておいていい?
子どもと一緒に復習のための学習計画を立て、できるだけどのように復習しているかも確認してあげるといいでしょう。
子どもに任せきりにしてしまうと、復習方法などがわからず、勉強がイヤになってしまう可能性もあるからです。
子どもの自主性に任せながらも、うまくサポートしてあげてください。
どれだけ復習しても解けない問題でも解けるまでやるべき?
一度取り掛かった問題は、解けるようになるまで繰り返し取り組んだほうがいいのはたしかです。
しかしあまりにも正解にたどり着けないような場合は、少し前の段階で理解できないことが放置されている可能性もあります。
少しずつ坂を登りながら問題点を探していきましょう。
復習をやりたがらない。どうすればいい?
一度勉強したことや間違った問題に何度も取り組みたくないからと、復習をイヤがるお子さんもいます。
そのような場合は、些細なことでも褒める・励ます・花丸をあげる・ごほうびシールを用意するなど、楽しい環境づくりを目指してみてください。
復習内容のハードルを下げることも効果的です。
今日は1問だけにするとか、保護者が解き方の解説をし、子どもは聞くだけ……という日があってもいいかもしれませんね。
【参考情報】学力試験の成績を向上させる自己学習
【関連記事】中学受験の算数を伸ばす勉強法3選!苦手分野の対処法も解説
算数は繰り返し復習することで効果が出る
小学校で学ぶ算数は基礎的な学習が基本です。
だからこそ、毎日少しずつ復習することで理解度を高め、定着させておかなければなりません。
コツコツと繰り返し学習することが大前提の復習は、苦手なお子さんもいることでしょう。
しかし、ここでしっかりとした自学自習・家庭学習の習慣化をつけておくことも、今後に大変よい影響をおよぼします。
数分程度からで構いませんので、まずは毎日復習をする習慣づけからはじめてみてはいかがでしょう。
幼児教室ひまわりでは、お子さまの脳を鍛える具体的な方法や難関中学に合格するための勉強法などを、オンライン講座やメールマガジンで公開しています。
もっと深く学びたいという方は、ぜひ私たちのメールマガジンにご登録ください。
この記事を読まれた方にオススメのコラム