算数の引き算はどう教えれば良い?効果的な教え方5ステップ

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算数の引き算はどう教えれば良い?効果的な教え方5ステップ

執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)

最終更新日 2023年07月02日

算数の足し算ができるようになったら、次は引き算を覚える番です。

しかし、算数の引き算をどう子どもに教えればいいか分からず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

今回は、引き算の効果的な教え方や学習のコツをご紹介いたします。

引き算が得意になるコツも紹介するため、引き算が苦手なお子さんをお持ちのご家庭はぜひ参考になさってください。

引き算とは?
引き算1

引き算とは、数値の差を求める計算方法です。

引き算は、以下のように「引かれる数(大きい数)」から「引く数(小さい数)」を引くことで差を計算します。

3 ー 2 = 1

引き算は、日常生活でもよく使用される計算方法です。
例えば、「りんごを10個持っていて、友達に3個あげた場合、残りは何個になるか?」という問題を解く際に引き算が使われます。

ここでは、りんごの数(引かれる数)から友達にあげる数(引く数)を引いて、残りの数を求められます。


10個(持っているりんごの数)ー3個(友達に上げたりんごの数)=7個(残っているりんごの数)

引き算は足し算の逆の計算です。
足し算では数値を合算するのに対し、引き算では数値を減じることによって結果を得ます。

引き算は足し算と同様数多くの計算で利用され、あらゆる算数の問題を解く上で重要な概念であるため、早い段階でマスターしておきたい計算方法です。

【関連記事】小学生の算数、成績UPのコツは?効果的な5つの復習方法を解説

引き算の効果的な教え方5ステップ
引き算2

引き算を効果的に教える方法として、以下の5ステップが挙げられます。

1.まずは引き算の意味・やり方を正しく理解してもらう
2.目に見えるもので引き算をしてみる
3.「さくらんぼ計算」で繰り下がりを覚える
4.2桁の引き算を覚える
5.多くの問題を解いてみる

1つずつ解説しますね。

1.まずは引き算の意味・やり方を正しく理解してもらう

まずは、子どもが引き算の意味ややり方を正しく理解することが重要です。

子どもはこれまで「数を引く」という計算をしたことがなく、言葉だけで説明してもどのような計算方法なのかイメージできません。

まず、引き算が数値の差を求める計算であることを具体的な例を用いて説明しましょう。

例えば「10から3を引く」という問題を取り上げ、子どもに対して「10個のりんごがあって、その中から3個取り除くと何個残るか」と問いかけます。

こうすることで、日常の状況や具体的な対象物を通じて引き算の概念を理解しやすくなります。

2.目に見えるもので引き算をしてみる

引き算の意味ややり方を理解した後は、具体的な物を使って目に見える形で引き算の練習を行いましょう。

例えば、「10ー5」という引き算を教えたい場合、ビー玉など身近にあるものを10個用意し、5個だけ取り除いていく作業を子どもに行ってもらいます。

子どもは、自分の手でビー玉を減らしていくことで引き算のイメージを鮮明にできるでしょう。
これにより、引き算が物の取り除きなどの具体的な行為として理解でき、数字で問題が出てきてもイメージしやすくなります。

3.「さくらんぼ計算」で繰り下がりを覚える

引き算では繰り下がりという概念が重要で、「さくらんぼ計算」を使って覚えるのがおすすめです。

繰り下がりが必要な引き算は、数値の桁が変わり計算が複雑になるため、子どもにとって理解しづらい部分かもしれません。
そこで、「さくらんぼ計算」を使って繰り下がりを覚えさせましょう。

「さくらんぼ計算」は数字を2つに分けて計算しやすくする方法です。
例えば、「13ー8」という引き算が合った場合、以下の順序で計算します。

①「13」を「10」と「3」に分ける
②1で分けた「10」から「8」を引き算し、「2」という回答を導き出す
③2で算出した「2」に、1で分けた「3」を足し算し、「5」という回答を導き出す

2桁の数字で引き算する場合、上記のように数字を2つに分けて計算することで理解しやすくなります。

4.2桁の引き算を覚える

子どもが引き算の基本的な計算に慣れてきたら、次は2桁同士の引き算に取り組みましょう。

2桁同士の引き算はより複雑な計算となりますが、さくらんぼ計算を応用して説明できます。

例えば、「37から18を引く」という問題の場合、以下の手順で問題を解きます。

①「18」を「10」と「8」に分ける
②1で分けた「10」を、「37」から引き算し、「27」という回答を導き出す
③2で算出した「27」から、1で分けた「8」を引き算し、「19」という回答を導き出す

このようにさくらんぼ計算を活用することで、2桁同士の引き算もわかりやすく解けます。

簡単な問題から徐々に難易度を上げながら、子どもが2桁の引き算に慣れるようサポートしましょう。

5.多くの問題を解いてみる

引き算の習熟度を高めるためには、積極的な練習が不可欠です。
子どもに多くの問題を解く機会を与え、繰り返し計算することで引き算のスキルを向上させましょう。

幅広い難易度の問題を用意し、子どもが自分のペースで解けるようにします。
最初は簡単な問題から始め、徐々に難しさを増していくことで子どもの自信を育みます。

また、問題を解くだけでなく、解答を振り返る習慣を身につけさせましょう。
子どもに解答を自分で確認させることで、間違いを発見し修正する能力を養います。

さらに、ゲーム要素のある学習ツールを活用することも有効です。
子どもたちは遊びながら学ぶことに興味を持ちやすく、引き算のゲームなどはモチベーションを高めます。

引き算のスキルは継続的な練習によって向上するため、定期的に問題を解く時間を設けましょう。
子どもが問題を解くことに慣れ、自信を持てるようになると、引き算に対する理解と能力が飛躍的に向上します。

【関連記事】小学生の算数の勉強法・・・まずこれから始めよう!

引き算が得意になるコツ

引き算3

引き算が得意になるコツとして、以下の3つが挙げられます。

・楽しみながら覚えられるよう工夫する
・解けた経験を積み自信を持たせる
・身近なものに引き算が関わっていることを知ってもらう

楽しみながら覚えられるよう工夫する

引き算は単なる計算だけでなく、楽しい学習体験として捉えれば、子どもは引き算に対する興味と関心が高まります。

具体的な方法としては、ゲームなどの遊びを使った学習です。
引き算の問題をゲーム化し、競争やチームプレイを取り入れることで、子どもは自然に引き算に取り組むようになります。

また、クイズやパズル形式の問題を用いて引き算の謎解きを楽しむことも効果的です。
色鮮やかなイラストや動画などの教材を活用すれば、引き算を楽しく理解できるでしょう。

解けた経験を積み自信を持たせる

引き算の問題が解けた経験は、子どもの自信を高める大切な要素です。
解けた問題の数が増えれば増えるほど、子どもは自分自身の成長を実感できます。

問題の難易度を段階的に上げながら、引き算の問題を解く機会を与えましょう。
適切な難易度の問題を解くことで、計算力を向上させると同時に自信をつけられます。

また、間違えた問題に対しても否定的な言葉をかけるのではなく、「よくここまでできたね」などポジティブな言葉を心掛けましょう。
間違った問題を復習することの重要性を伝えながら、正しい解法へと導きサポートします。
子どもが自分自身の成長を実感できるようサポートすることが、引き算の自信を育むコツです。

私自身も算数が得意になったきっかけは「問題が解けるようになった」ことです。
引き算をはじめ、まずは簡単な算数の問題から手をつけていくことをおすすめします。

私自身は中学受験を目指していたため、非常に高いレベルの問題を解く必要がありましたが、最初は簡単な問題を着実に解くことから始めました。
そのおかげで算数の基礎を早期に固められ、応用問題に取り組む際もスムーズに理解し解けるようになった実感があります。

中学受験を目指す方でも、最初は簡単な問題から取り組み徐々に難易度を上げていく学習法をおすすめします。

身近なものに引き算が関わっていることを知ってもらう

日常生活の中に引き算が使われている事例を取り上げ、実際の場面を通じて引き算の必要性を理解してもらいましょう。

例えば、お買い物やお金の計算、時間の計算、物の数や量の比較など、引き算が関わるシーンを子どもに紹介します。
具体的な例を使って引き算を学ぶことで、子どもは引き算が日常生活で役立つスキルであることを実感するでしょう。

また、引き算を身近なものに結びつけることで、子どもの学習意欲を高めることも可能です。
例えば、お菓子の分け合いやおもちゃの交換など、引き算を使って公平な取り分や交換をする場面を通じて、引き算の必要性と便利さを体験させます。

引き算が日常生活で実際に役立つことを知れば、子どもは引き算への関心と意欲を高め、より積極的に学習に取り組めるでしょう。

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引き算を楽しく効率的に学習できるように工夫する
引き算4

引き算を得意にするためには、楽しみながら学ぶことや自信をつけることが重要です。

引き算を楽しく学ぶためには、ゲームやアクティビティを取り入れ、子どもの興味を引きつける工夫が必要です。
成功体験を積み重ねることで子どもの自信を高め、計算能力を伸ばします。
引き算が日常生活にどのように関わっているかを身近な例を使って教えることで、学習意欲を高められるでしょう。

引き算を楽しく効率的に学習できるよう、親が積極的にサポートしあげることをおすすめします。

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