子どもの英会話教育、ムダにしないために親御さんができること
執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)
最終更新日 2022年10月16日
子どもの習い事ランキングなどで常に上位に位置する「英会話」。
幼児教育のなかでも人気が高く、早くからはじめさせたいと考えているご家庭も多いのではないでしょうか。
グローバル化が目覚ましい現代社会で、わが子が活躍するためにも英会話を学ばせたい。
そのようにお考えの親御さんたちのために、子どもの英会話教育について一緒に考えてみましょう。
子どもの英会話に関する早期教育に意味はある?
子どもに英会話をと考えたとき、「幼少期からの英語教育にはあまり意味がない」などと聞くことはありませんか?
せっかくわが子のためにと考えて英会話教室や教材を探してやらせたところで、最終的に「無意味」「お金のムダ」だと言われてしまうとどうしていいかわからなくなってしまうかもしれません。
幼少期からの英語教育に意味があるかどうかについては、「Yes」でもあり「No」でもあるというのが実際のところではないでしょうか。
英会話を含む語学教育は、積み重ねの学問です。
使い続けることで価値が生まれます。
長い時間蓄積されていくことで身につき結果を出せる学問だからこそ、幼少期からやれば効果が高いのではと考えるお気持はよくわかります。
しかし本人にやる気がない、継続できないなどが起こればあっという間に忘れてしまうのです。
このような点から、幼少期からの早期英会話教育に「意味がない」「ムダだ」と言われてしまう所以が見えてきます。
とは言ったものの、幼少期から英会話学習をはじめることはマイナスばかりではありません。
英会話学習をしていない子供と比較すると、幼少期から英会話学習をはじめることで発音がよくなり、リスニング(聞き取り)の習得に苦労しないで済むため有利になる可能性があります。
しかしやり方次第では、「無意味」「お金のムダ」になってしまう可能性もあることを忘れないでください。
【参考情報】英語の学習経験が日本人の英会話力に及ぼす効果
英語教育と英会話教育の違い
子どもに英会話・英語を学ばせる上で大切なポイントとして、英会話教育と英語教育は異なる学びであることを押さえておいてください。
英会話では犬のイラストを見て「Dog」と言えたり発音できたりするようにします。
英語では「Dog」という単語を読み書きできるようにします。
どちらも変わりがないと感じるかもしれません。
2つの違いをわかりやすくすると以下のようになります。
・英会話:「発音」と「リスニング」が重要
・英語:読み書きが重要
現段階でどちらを優先して学ばせたいかを、親御さんがしっかりと理解・把握した上で学習をはじめることをおすすめします。
子どもに英会話教育を楽しませる3つのポイント
英会話を楽しいものと感じてもらうためには、「学ぶ」という感覚よりも「遊ぶ」感覚を優先した取り組みを意識してみてください。
手軽なアイテムで楽しく英語のシャワーを浴びさせよう
常に英語のシャワーを浴びて生活することこそが、英会話習得への近道です。
しかし現実的に、いきなり小さな子供に英語漬けの日常を強いることには、ムリがありますよね。
そこで心強い味方となってくれるのが、子どもたちが大好きなキャラクターやデザインが散りばめられた子ども向け英語関連のアイテムです。
・お風呂場に貼れるアルファベット一覧のポスター
・アルファベットの描かれたジョイントマット
・英語表記がセットになっている幼児向け図鑑やパズル
・子どもたちがよく知っている童謡を英語で歌っているCD
本屋やおもちゃ屋、100円均一などでこのような子ども向けの英語関連グッズを見かけることはありませんか?
これらの手軽に購入できるアイテムを、お子さまが目につくところに貼ったり置いたりしてみてください。
音楽CDなら車でお出かけの際に流してもいいですし、家で流しておいてもいいでしょう。
デジタルネイティブな現代っ子たちですから、YouTubeで同様の動画を流しておくこともおすすめです。
常にそばに英会話に関するものがある、目・耳に入るところにある。
たったそれだけのことで、子どもたちはその状態を「当たり前」と感じるようになるでしょう。
これこそが、ムリのない英語漬け生活の最初の一歩です。
体全体を使って英語で遊ぶ
小さな子ども向けの英会話・英語教室では、決まって英語の歌を歌ったり、歌いながら踊ったりするカリキュラムが存在します。
このようなカリキュラムを取り入れる理由の1つには、体を動かしながら学習することで脳に刺激を与えられることが関係しているのかもしれません。
体を動かすことで脳に刺激が加わり、活性化を促します。
その結果、暗記力や記憶力がアップすると言われています。
行動に紐付けて覚えた記憶は忘れにくいという説もありますので、英語のCDやYou Tubeなどの音源や動画を流して、歌ったり踊ったりしてみてください。
体全体を使って歌ったり踊ったりの「英語」遊びをすることで、無意識に英語が身についていくことでしょう。
親子で一緒に「楽しむ」ことも大切
幼少期の早期教育には保護者の介入は必要不可欠です。
子どもに英会話を楽しいと思ってもらうためには、親子で一緒に楽しむことも時には必要かもしれません。
親子で一緒に英語の歌を歌い、一緒に踊る。
最初は恥ずかしくて声を出したり動けなかったりする子どももいるでしょう。
しかしお母さんやお父さんと一緒ならレッスンの輪に入れるかもしれません。
小さな声でしか歌えなかったとしても、お母さんお父さんが側でニコニコしながら一緒に歌ってくれれば子どもは嬉しくなるのではないでしょうか。
大好きな親御さんと一緒に英会話を楽しめることは、子どもの心に安心や喜びを与える重要な役割となり、「楽しい」気持ちを増幅できることでしょう。
子どもの英会話教育、それぞれにあった学習スタイルを見つけよう
幼児の英会話学習では以下の3つのスタイルが一般的です。
・英会話教室
・オンライン英会話
・教材を使った自宅学習
それぞれに特徴があり、英会話教室ひとつとっても、有名どころから地元でこぢんまり経営している教室など選択肢は多岐にわたります。
数の多さに驚かれ、決められないと悩まれる保護者の方もいるでしょう。
3つの選択肢に付随して、音楽教室などが英語教育を取り入れたレッスンを行っているケースもあります。
英会話に特化せず、受験などに役立つ英語学習と紐付けたレッスンを行うスタイルもあるでしょう。
どれがおすすめかについては、子どもの性格やタイプによって向き不向きがかなりわかれるため一概におすすめすることはできません。
まずはどれでもいいので体験レッスンにチャレンジしてみましょう。
英会話教室もオンライン英会話も、ほとんど1〜2回程度の無料レッスンが用意されています。
どんどん無料体験を受けて、わが子にあった英会話学習スタイルを探してみてください。
英会話教室が合わなくても、オンラインだと才能を発揮できる子もいます。
大勢の輪で学ぶよりも自宅で落ち着いて学習するほうが性に合う子もいます。
「うちの子はこうだから」と決めつけず、たくさん参加して「うちの子にあった英会話レッスン」を探してみてくださいね。
子どもに「楽しい」と思わせる英会話教育を考えよう
子どもの英会話に関する早期教育に意味はあるのか。
やってもムダになってしまうのか。
ムダになるかどうかは子どもに英会話にどう触れさせるか、保護者がどう関わるか・サポートできるかでかなり変わってくるのではないでしょうか。
英会話をはじめとする語学は、積み重ねと継続が功を奏する学問です。
幼少期に英会話を習っていても、数年離れただけであっという間に忘れてしまうことは珍しくありません。
だからこそ、保護者の方の関わり方とサポートが重要になるのです。
子どもたちが英会話を楽しく学べる環境づくりは、保護者の重要な役割です。
どうすれば英会話が楽しいと子どもに思ってもらえるかをぜひ考えてみてください。
そして本人のやる気だけでは補いきれないたくさんのサポートで、わが子の援護射撃をしてあげてくださいね。
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